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3月 巻頭言 心の向きを変える言葉

毎日のみことば3月号巻頭言
主任牧師 池田恵賜

先日、ブラジルから来た宣教師の証しを聞きました。
彼にはアメリカ人の奥さんと6人の子どもがいます。ブラジルへ宣教師として派遣され、その宣教の働きがとてもうまくいっているときに神様から「その働きをやめて、日本に行きなさい」という声を聞いたそうです。

彼は「えっ神様、日本ですか? 今このタイミングでですか? このミニストリーを手放してですか?」と、初めは受け止められなかったそうです。さらに日本について調べてみると、「宣教師の墓場と呼ばれている(日本では宣教がうまくいかず宣教師は落胆するという意味)」とか、「1%未満のクリスチャンしかいない」など、あまりモチベーションが上がらない情報ばかりが目に飛び込んできて、「日本に行くのは本当に嫌だ」と思ったそうです。

当時、そのような否定的な言葉ばかりを口にしていて、彼の心はどんどん沈んでいったそうです。そんなあるとき、神様から「あなたの口にする言葉があなたを作り出すのだ。もっと肯定的な言葉を使うようにしなさい」との語りかけを受け、ハッとさせられたそうです。それから、彼は意識して肯定的な言葉を選ぶようにしました。

「日本はこれからリバイバルが起きる国です。日本には可能性があります」、「日本にはまだ福音を聞いていない多くの人たちがいます。彼らは福音を必要としています」など、かつて否定的に発していた言葉を意図的にひっくり返して、肯定的な言葉に替えて口にするようにしました。

すると不思議なことに、しばらくすると日本に行きたくないという思いは消え、日本を愛する心、日本に行きたいという願いが起され、その思いはどんどん強くなっていったというのです。
その後、彼ら家族は長崎県の教会が一つもない町に引っ越し、そこに家を借りて住み、伝道を始めました。現在、そこで礼拝を始めているそうです。

私は、この素晴らしい証しを聞いて感動しました。
そして、この宣教師の経験は他にも応用できるなと思いました。
夫婦関係が冷めてしまって相手に対する不平や不満しか出てこなくなったとき、友人関係がこじれてしまったとき、嫌な仕事などに向き合わなければならないとき、否定的な言葉をあえて肯定的な言葉に置き替えて言ってみるのです。
すると、きっと私たちの心の向きが変えられ、物事に対する見方が変えられていくことでしょう。

特に、神のみこころと自分の思いが違うとき、私たちは自分の視点からの主張ばかりをしがちです。しかし、そんなときこそ自分の視点を意図的に変え、肯定的な言葉を選んで発してみることが大切なのです。

この世と調子を合わせてはいけません。むしろ、心を新たにすることで、自分を変えていただきなさい。そうすれば、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に喜ばれ、完全であるのかを見分けるようになります。 ローマ 12:2

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